とおりあめ  発達しょうがい―高機能自閉症 ADHD


発達しょうがい―自閉症 ADHD



     経験してきたことを文章にしました。   
 
 
 
 
幼児期  保育園 年中

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ただいま流れている音楽は ♪手をつないで  かせだ音楽研究所 様


とおりあめ






 毎日毎日、雨、降り続く6月…。
 「てるてるぼうず、てるぼうず、あ~した天気にしておくれ~♪」と保育園でならってきた歌をご機嫌に歌っている。娘、4歳8ヶ月…。

 保育園で聴いた音楽を覚えて、家に帰ってからでも口に出来るなんて…、この子の成長をうれしく思う。でもきっと、この歌の意味はわかっていない。音やリズムの1つに過ぎない。それでも、何度も何度も歌っているうちに、ひとつ歌詞の言葉の理解が出来ると、芋づる式でぽろぽろぽろっと、言葉がわかっていく。過去、チューリップの歌がそうだったように…。歌も言葉も分かって楽しめるようになるまで、人様よりちょいと時間のかかる、たのもしい彼女。
 彼女の成長に「あれっ?」と感じたのが、生後7カ月だった。寝返りをしないことが気になった。首が据わったのは生後57日目、体を少し支えれば、立って飛び跳ねてリズムとっていた5カ月目、身体的発達は早いと思っていた。腹ばいにさせると、その体勢でずっと遊んでいられるのに…?されたらされるがままで、自発的にしようという気がないように思えた。
                                                 


♪はじめの一歩

 発達支援センター巣立ちへ通い始めたのもちょうど2年前の6月だったなあ。2歳8ヶ月…。雨の中、毎日よく通ったよなあ。(当時は愛宕にある児童館)このことは、自分で自分をほめておこう。(^^;)
 楽しいやら、うれしいやら、淋しいやら、不安だったあの頃を思い出すと、あまずっぱい気持ちになる。

◇ 言葉が出ない―――単語さえオウム返し出来ない
◇ 人が嫌い―――姉妹でも遊ばない、母以外は視線が合わないし、触られたくない
◇ 排泄を知らせない―――オムツにしても気持ち悪がらない
◇ 音が怖くてパニックになる―――水洗トイレの音、掃除機の音は恐怖で大泣き
◇ じっと座っていられない―――常にあっちこっちと歩く
◇ 順番が待てない、わからない
                             
 こんな彼女も母とかかわりすぎるくらい、かかわることで、1カ月、2カ月経つごとに少しずつ変わっていった。小さな成長が、母も彼女もうれしかった。決して言葉で「うれしい」と言葉では言うことはなかったけど、笑顔でわかった。
 そして、うれしいから努力する、努力するから成長する、だからうれしい。「努力、成長、努力、成長」と繰り返し、いつの間にか、「ああ、あんなこともあったなあ。あんなことで悩んでいたなだなあ」と思うようになっていた。



 ♪苦あれば楽あり…?

 私が彼女とかかわって努力したこと、よかった点は…。
 まず、悩んでいないで相談するということ。母の心の許す人、信頼できる人に相談した点はよかったなあと思える。母が不安だと、子供もそれを感じ取って不安定になる。私の経験からアドバイスするとすれば…。

◇ 子どものわがままを許さない―――「禁止」を体で覚える
◇ ほめて伸ばす―――「出来た」を体で覚える、喜びを教える
◇ 子どもの悩みや成長は日記にしておく―――母親のイライラ、不安の解消

 笑顔と厳しさとを120%フルにつかって、一生懸命に過ごしていた。根気がいった。正直な気持ち…辛いと思う気持ちが7割だったかなあ。「椅子に座ろう」「待ってね」「順番よ」は嫌がって、暴れて大泣き。逃げるのを捕まえ、連れ戻したり、押さえつけて椅子に座らせたり、出来た小さなことをほめたり…。
 「苦あれば楽あり」とはちょっと表現が違うかもしれないけれど、早い時期にかかわってきたから、今ではあの頃より必死にならなくても、娘に伝わるし、娘のほうもアプローチくれるので、お互いが気持ちに余裕!余裕!!(^0^)
                                               


♪とにかく実行!

 相談した友人先輩方、保育園の先生、会社の理学療法士、発達支援の先生方から教わったことは、母はすぐに実行!(あれこれ悩んでいるとイライラするからJ)
 愛媛大学、吉松先生に、個別指導していただいたのが、3歳のとき。「筋肉に発達には問題なく、大きな動きは出来るが、ゆっくりした動作ができていないのでは?」との指摘がありましたが、そのとおりでした。扉、窓などは必ず、バッタ~ンとものすごい音を立てて力任せに開閉する。ミルクを飲んだコップもテーブルに置くときも、割れそうなくらい、カ~ンと置く。「静かに!」「ゆっくり」などと言っても、理解していないようでした。
 物を持って、ゆっくり、そっと、そっと、体を動かすことを心がけること、遊びの中では平均台のような慎重に動くものを取り入れるとよいと、ご指導いただきました。
早速、保育園の連絡ノートに書いて、先生にも遊びの中にゆっくりした行動を取り入れていただくようお願いしました。保育士の方々は心温かく見守ってノートに様子を知らせてくださいました。まだまだ大胆な彼女ですが、今では「ゆっくり、そっと」はOKですよ。(^0^)
 13年3月9日の自閉症についての講習会で、言葉では理解しにくい子は、マーク、写真、絵を見せるとよく理解するとお話しを聞きましたが、この時も「全くそのとおりだなあ、絵本、ビデオの絵や文字は短時間でよく覚えているもんなあ」と彼女のことを思っておりました。
 母は、またまた即実行です。広告の右上に印刷されている、DIKやFujiなどのロゴを切り取り、ローソンのレシートのロゴを持ち歩き、愛車シビックの写真も撮って持っていました。会話の途中で見せました。
 最初は彼女のお気に入りコレクションのように、切り取った物をナイロン袋に大事に入れて、ご自分で管理なさっておられました。(笑)「これ何?」という疑問系の言葉を覚えてからは、ローソンを見ると「おにぎり」と言うようになりました。
 母は彼女が、言葉、ロゴ、マーク、場所、何をする所かが、少しずつわかってきていることを確信しました。これは彼女が大好きなマークやロゴなどを使った行為だったのですぐに身つきました。やってみるもんだなあ、ちょっとうれしい私…(^0^)


                          

♪意欲が出てきた

 驚いたことがあった。4歳6ヶ月。パジャマを着て、一生懸命、ボタンを穴に通そうとしていた。ため息つきながらも何度も…。とうとうリタイア。母が少し手助けしてやると出来て、満足そうに「出来たあ~」とうれしそうにしている。まさか、何をしても大胆で細かいことが嫌いな彼女が、小さいボタンを留めようとするなんて、思いもしなかった。小学校入るまでに出来るといいなあと思っていたから、うれしいことだった。
 そして、母が教えても、ヒステリー起こして怒って駄目だった、ハサミも長い期間かかったけど保育園のおかげで、使えるようになった。今ではハサミ使いにはまって、家中、切り刻んだ紙だらけ…。散らかって気絶しそうだが…。
 それから、指差し「これ何?」「これ何?」と質問の嵐!コミュニケーションいっぱい。質問する行為…、3年遅れにやってきた。うれしいかぎり!



♪最近の彼女――お姉ちゃんに憧れる

 状況判断できる彼女…。お姉ちゃんが自分たちの部屋からいなくなると、「しめしめ」と言わんばかりに、ランドセルと黄色い帽子をちょっと拝借。(だって、お姉ちゃんに見つかると叱られるもんね)大きなカバンに、大きな帽子を身につけ、すかさず鏡の前で自分の姿をチェック!顔はにんまり…。(^▽^)彼女一言「かっこいい~」母、こらえられず、大笑い。ビデオにでも収めたかった出来事。今も時々こっそり…。
 お姉ちゃんのピアノのレッスンやスイミング、学校の宿題や本読みまでも真似しなくてはならない彼女。一緒にいるとさせてもらえないピアノは、お姉ちゃんがいないとき、キーボードに電源入れて弾き語りする。スイミングも同じ物をそろえないと、気に入らない。お母さんが用意してくれないときは、自分でちゃかっり、水着バックにタオル、キャップ、ウエアを用意して得意顔!
 極めつけ、毎晩するお姉ちゃんの国語の本読み『はなのみち』を暗記していまったこと。真っ白な自由帳を両手で持ち、見ながら、まるで読んでいるかのように、朗読します。「くまさんが、ふくろをみつけました。なにかな。いっぱいはいっている…」



♪新たな目標~☆

 これまで、悩んだり、相談したりしてきたことは、山を越えた。一人遊びが得意で、集団が苦手だった彼女は、友達の名前を言えるようになって、友達の中に入って「はないちもんめ」をするようになって、さらに人の世話焼きまでするようになった。
 母が願う次の目標は、言葉が出せるようになること。ついつい焦ってしまう母であるが、まあ気長に…と思う。
 彼女は自分自身を「言葉が出ない」とわかっている。言葉につまって、しゃべる途中で動作が止まって、母の顔をじっと見て、助けを求めるかのように自分の会話の続きを言って欲しそうな顔をすることがたびたびある。母にわかることなら、彼女の言わんとしていることに近い言葉を助言してあげられるが、母にもまったくわからないことは、「なに?」「もう一度言って」と聞き返すと、あきらめて違うこと言うか、あっちへ行ってしまう。頭の中にある言葉の引き出しがうまく開かない彼女…。言いたいことはわかっていのに、言葉が使えない。
 映画のストーリーや英語での会話はならきれいに覚えて、すらすらと言えるのに、なぜだろう。不思議でならない。
 言葉が出ないことは悩んでいない。2年前、伊藤先生に教わったとおり「言葉の貯金」を信じているから!今、不安なのは貯金された言葉の出し方。
 「言葉の定期預金は満期を迎えたものがたくさんあるぞ」と母は思う。単語はたくさん出はじめた。(友達の名前がいえるくらいだから…)そのたまった言葉の出し方の親から子への働きかけをしていきたい。



♪とおりあめ

 一人遊びが好きで集団が嫌い、みんなの輪に誘っても嫌がる。細かい遊びに凝ってこだわる、自閉的傾向である行動には、頭抱えて悩んでいた。どうやれば、みんなと同じことしてくれるのだろう、どう誘えばよいのだろうと…。今は、山を越え安心できる。このようなこと、私が過去に悩んできたことを他のお母さんも同じことを悩んでいることを、講習会、巣立ちの会でお話ししていて知った。「ああ、どこも同じなんだなあ」と思った。とおり過ぎ去ってみると、あんなに悩んでいたことが、なんでもないかのように思える。
 今思えば、外へ出たがって散歩しないと気がすまない、人と遊ばないで細かいおもちゃで遊んでばかり…という大人には理解しがたい行動も、子供は何かを体で吸収して学習していたんだなあと…。解決方法は、親がしんどいけど子供の気がすむまで毎日毎日、付き合ってやる。思うとおりになって気がすんだら、そのことから卒業できて、次の行動がとれる。
 あのときの行動に付き合ってあげたからこそ、今の成長があるのだろう。もしあの時親の勝手で、いやだから子供の行動を禁止させていたなら、そのことも成長できていなかったかもしれない。
 年配の方が私に言った「心配することないわい。案ずるより産むが安しよ」と…。確かに過ぎ去ってみて結果よければ言えることですが…×××
 
 私たち親子の場合、相談はしても解決方法は見つかることなく、ため息つきながら、ご指導いただくことを夢中に実行している間に時が過ぎ、気がつくと娘は成長していた。はじめからその子に合った解決方法があるわけはでなく、四苦八苦しながら親子が接しているうちに時が経って、これでよかった、もう少しこうすればよかったと反省したり、結果が出て初めてわかることだなあと思った。
 これまで、悩んだり、相談していたことはもう安心できるようになった。しかし、また新たな悩みが出てきた。でもまたきっと、努力しているうちによいことはやってくるだろう、そう思う。
 
 通り雨のように、その時はいやだなあと思っても、すぐに西の空から晴れ間が見えてきて、雨は必ずあがる。しとしと降る雨、激しい雨…様々だけど…。
 傘を差して歩いたり、差した傘も役に立たなかったり、上がったと思って閉じたらまた降り出したり…。晴れた空が大好きな私たち親子3人も時々は雨も楽しんでみる。
 過去の日記を出して見る。こんなこともあったなあ、人の世話焼きをするようになった娘の成長が、なんだかむずがゆい…。










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