めばえ  発達しょうがい―高機能自閉症 ADHD


発達しょうがい―自閉症 ADHD



     経験してきたことを文章にしました。   
 
 
 
     「自閉症」という文字をはじめて聞いた母・・・
 
乳幼児期  1~3歳

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め ば え 



発達支援センター「巣立ち」へ通った7ヶ月間を振り返って・・・
<娘2~3歳の様子>

言葉かでない、人とのコミュニケーションがとれない
困難を抱える娘と一緒に!


 発達支援センター「巣立ち」を訪ねたのが7ヶ月前、2歳8ヶ月。といっても、あの頃はまだ、1歳を迎えた赤ちゃんのような表情だった。あれから目覚しいほどの成長が見られるわけではないが、確実にゆっくりゆっくり、一歩一歩成長しているのが母親(私)にはわかる。
 はじめは「自閉症」という言葉も聞いたが、驚きはしなかった。もしそうなら、努力しようと「巣立ち」にくる前から心構えができていたから、この子の成長に対しての不安はなかった。 ただ、おなかにいた時や生まれてからだってもっと大切にしてかげるべきだったと反省点が残っていたのだった。
 その反省点とは、「いいお嫁さんでいなければ・・・」という周囲のプレッシャーが気になり、妊娠中もおなかの痛みをこらえて過ごしていた。お医者さんの「安静に」という忠告よりも家のために体を動かしていた。  生後も笑顔を見せて抱っこしてあげられなかった。抱っこしていてもきっといつも淋しそうな顔にになっていたのでしょう。子どもにあのような接し方はよくなかったと、今になって反省。
 母親のストレスは子どもに対して直球ストライク!気づいたら娘は、ビデオ、テレビ画面にだけ愛想よくするようになっていた。
 「ごめんね、今までいやな思いしてきたでしょう。これからは今まであげられなかった愛情、これからはあげられるように努力するからね」という気持ちでいっぱいだった。母親を「よく努力しているね」とほめてくれる人なんていないから自分で自分を「頑張っているね」とほめておくことにしよう(^^;)
 この子の成長が私へのごほうび、私の笑顔がこの子へのごほうびという、気持ちの持ち方を変えてからは毎日が楽しくなった。



◆言葉が出ない
――巣立ちに通いはじめた頃(2歳8ヶ月)
 ほとんどしゃべることもなく、単語も出ない、名前を呼ばれても「は~い」と返事することなく、こっちを振り向くこともせず、知らんぷり。 人の「こっちおいで」の呼びかけにも知らんぷり。聞こえてるんだか、聞こえていないんだか・・・。
 独り遊びの時も、どこの言葉だろうと思うような独り言。オウム返しで発することができる単語が「マンマ」「ねんね」だけ。



◆人が嫌い
――巣立ちに通いはじめた頃(2歳8ヶ月)
 人とコミュニケーションをとることを嫌がっていたので保育園でも独りだった。この子にとって「一人」というのが心地よいのだなあと母(私)は感じていました。 たとえ2歳上のお姉ちゃんとでも一緒に遊ぶことはなく、家でも一人だった。
 人と接して真似でもするようになったら少しは成長するのになあ~。



◆日常生活で・・・
――通い始めた頃(2歳8ヶ月)
 くつを一人で脱がない、「脱がせて」と当然言うわけない。ボーっと脱がしてくれるのを待っている。(本当はできるのにやる気がない) おしっこが、うんちが出ても教えない・・・おむつが必要。
 食事は手づかみ。保育園で友達がスプーンを使っているのを毎日見ているのに、手づかみしたくて仕方ない。道具、用具を認識して欲しくて、なるべくスプーンで食事させようと持たせると、怒って投げる。暴れる。食事をしなくなる。
 こんな困ったちゃん(娘)にもよい点が・・・。
喜ぶとき、楽しいとき、拍手するようになった。(^▽^)

                            


◆トイレが嫌い怖い(パニックになる)
――通い始めた頃(2歳8ヶ月)
 家でも巣立ちでもスーパーやデパートで、たとえお姉ちゃんのトイレに付き添うだけでも大泣き。よだれをだらだらと流しながら、涙だって滝のように、まるで海に溺れているかのように手足をバタバタと大パニック。私の頭の中は???
 周りの人も何事かとジロジロ見る。普段、少々のことでは泣かないので、トイレという場所は恐怖に陥るんだな・・・。このときばかりは手におえない。


◆巣立ちで・・・
――通い始めた頃(2歳8ヶ月)
はじめは私が仕事をもっていたので、週に2度しか来ることが出来ませんでした。「場所」にはすぐになれたので、通うことを嫌がりませんでした。むしろ、おもちゃがたくさんあるから喜んでいました。車を降りると、さっさと入り口へ向かって走りました。が・・・。
 時間になっても椅子には座らない、座らせようとすると大暴れ!走り回る、逃げる。歌も手遊びも絵本も知らんぷり。「我が道を行く」という感じ。(--;)ふ~っため息・・・。
 人と触れ合うことに抵抗があるようでした。楽しそうに笑っていても「たいたか~い」をしてくれる人や遊んでくれる人と目をあわさないようでした。 

                                    


●ほめて伸ばす
――通い始めた頃(2歳8ヶ月)
巣立ち吉野訓男先生より「何か出来た時は、その子が一番喜ぶ方法でほめてあげて」とご指導いただきました。
 「ほめて育てる」・・・このことは障害児、発達に遅れのある子にかかわらず、子どもはみな、ほめて育てることは思ってきたので、上の子にも心掛けているつもりだった。
 さて、これからこの子に対してはどのようにしていこうか・・・?手をたたいてニコニコすることが多いので、私も一緒になって拍手して喜ぶことにしてみた。それも、大げさに!
 一瞬でも椅子に座ることが出来た時や手遊びで真似しようとした時は、この子の顔を見て「上手~♪」と言って大げさに拍手するようにした。(なんだかちょっとバカみたい!?なんて思うほど(^^;)
 やはりこの子もうれしそうにしていた。何日かたちと子どもも「じょうず~」と言って手をたたくようになった。
 親子そろって「単純」な性格が幸いしたか・・・この子もほめて欲しさに何度も同じことをする。言葉から覚えるのではなく、体から物事を覚えているようでした。





●言葉が増えはじめた
――通い始めて1カ月(2歳9ヶ月)
 「おしっこ」という言葉を発するようになった。「あつい」と言う言葉も言えるようになった。
 「おしっこ」と言ってもおしっこへ行きたい、パンツの中に出ちゃったと教えるのではない。巣立ちで遊びの間に「お椅子を片付けておしっこに行って来てください」と先生がおっしゃるのを聞くようになって、この言葉が耳に残って発しているだけで、まだこの子自身の意味を持った言葉ではないようでした。母にとっては、発するようになっただけでも進歩だと感じた。
 「あつい」はお風呂の湯気、ホットコーヒーの湯気を見て過去に何回か「あつい」と言ったことがあった。これまた巣立ちで・・・本棚のところに蚊取り線香をたいており、その煙をみてはいつも「あつい、あつい」と言っていました。 それ以来、夏の暑さやロウソクの炎、テレビでの火事のシーンを見ても言うようになった。



◆仕事をやめて巣立ちへ毎日・・・
――通い始めて2カ月(2歳10ヶ月)
 特別手をかけなくても上の子は周囲のお友達のまねをしては成長してくれたが、親が一生懸命になってやると、ゆっくりゆっくりではあるけれど1つ1つ成長していくこの子の姿がうれしく、巣立ちへ通おうと思い、仕事やめることを決意した。(家族に巣立ちへ通っていることを打ち明けるのが怖かった。案の定、反感を買った。涙も出た)
 でも・・・
 仕事は誰かが代わりに出来る。でもこの子の母親は私しかいない、生んだのは私、誰にも代わりは出来ない。この子の2歳というときも戻ってこない。「今しかない」と思った。




●言葉も行動も急成長~♪
――通い始めて3カ月(2歳11ヶ月)
 帽子をかぶり鏡の前で「かわいい」と言うようになった。(「くわい」と発音しているように聞こえる)
 ご飯の後、手を合わせ「ごちそうさま」が出来るようになった。(「ご☆△ν@Щ▽*たまっ」とやたら長い文句を言っている)
 布団に入るとき「ねんね」といった後「おやしゅみ~」と言って寝たふりをする。
 色を言えるようになった。(赤、青、黄色、緑、なぜか緑は「いうい」と発音していた)NHKおかあさんといっしょの番組で「どんな色がすき」という歌に夢中になっていたから、覚えやすかったのだろう。
 「ちょーだい」「あーと」(ありがとうの意味)が言えるようになった。

                                            



●初めての「は~い」 (^0^)/
――通い始めて3カ月(2歳11ヶ月)     
 あまりにうれしかったので筆記に書いていました。'99.10月1日、赤色のチューリップの名札をもらう前、「♪あなたのお名前は~」と先生が歌った後で、名前を呼ばれて、初めて手をあげて「は~い」と返事が出来た。 うれしかったので頭おもいっきりなでなで、ほめてやった。
 『以前は椅子にも座ろうとしなかったのに、ここ何日かは椅子に座って「待つ」ことも出来た』とも日記に・・・



●怖くなくなったトイレ
――通い始めて3カ月(2歳11ヶ月)
 嫌がってパニックだったトイレも児童館(巣立ち)のトイレに行くことになれた様子。本当におしっこするわけではないけれど、場所になれたことはちょっとした進歩。スリッパも自分から履く。友達のすることを見て学ぶことが出来ているなと感じ、それからは家でも「お姉ちゃんがトイレに行く時は一緒に連れて行くことにした。家でも慣れてくれて便器に座るようになった。おしっこが出来るわけではないけれど・・・。あとは出るタイミングかなと思っている。



●世界が広がった
――通い始めて4カ月(3歳0ヶ月)
 今までには見られない行動をするようになった。
 お姉ちゃんとケンカするようになった。保育園でも友達とおもちゃの取り合いをするようになったらしい。(今まではとられたらとられっぱなしで知らんぷり)自分以外、人と接していることが認識された証拠。
 巣立ちで覚えた「♪~一匹の~のねずみが~」と歌っているのでびっくり。はじめは我が耳疑った。歌を覚えて歌を歌うなんて思っても見なかった。母はうれしくて「もう一回歌って」とリクエストすると・・・無視された。プイッとそっぽ向かれ、他の遊びへと・・・(-。-;)
 巣立ちで毎日やる「♪ぶーらんこ、ぶらんこ」(タオルケットに横になり大人2人が持って揺らす)がとても好きで、待ちきれない。はやくやりたい、もっとやりたいという気持ちで大泣き、大暴れだった。
 4ヶ月たってやっと、順番待ちににも少し慣れた様子。名前を呼んでもらえるのを先生の顔色見ながら、次か次かと待っている。
 このようにケンカしたり、習って学んだ歌が歌えるようになったり、順番を守ろうとしたりが少しずつ出来始めているということは、自分だけの世界から少し出て「人と自分」ということを日常生活のなかで感じているようです。





●「言葉の貯金」を信じて・・・
――通い始めて6カ月(3歳2ヶ月)
 巣立ちへくる前と半年経ったこの頃では(親の欲目でしょうか)行動や力強さがずいぶんと違う。1歳分大きくなったような気がする。でも、まだまだ3歳児というには幼すぎるかもしれない。まだまだ言葉が出ない。(単語の1つ1つは増えているけど)
 昨年、('99.12月7日)の松山東雲女子大学、伊藤先生の講習会で「言葉の貯金」ということをが私の心に残りました。言葉が出なくても、大人の言うことがわかっているようであれば心配いらないとのことだった。 
 しゃべらなくても言っていることが理解しているのなら、大人の言う言葉を頭の中にためている時期で、いつかそれを使う時が来るから、たくさん話かけて貯金を増やして・・・と。
 う~ん、お金なら通帳に数字として残るけど、子どもの頭の中と言葉はもに見えないからなあ~、不安・・・。
 でも、それを信じて・・・たくさんおしゃべり!(そのうち利子がついて返ってくるかしら~ *^^*)



●今後の課題
――通い始めて6~7カ月(3歳2~3ヶ月)
 成長は良いことの発達ばかりでなく、悪いことの方も発達(悪化!?)する。~(-。-;)力が強くなる、素早くなることは良いことです。が・・・大暴れするとき、抱かかえてご機嫌とるのが大変。たたかれたり、蹴られたりの痛いこと痛いこと・・・。噛み付く、引っかくことも覚えて、母には傷が増え・・・(ふーっ、ため息)
 お風呂や着替えでもないのに、服やパンツを脱いで素っ裸で走り、逃げ回る。「だめよ」「やめて」「危ない」と言う言葉かけは、この子には「禁止、危険」を意味するのではなく、母が「だめっ」と言って追いかけてくるのを楽しんで、もっと、追いかけて欲しい様子。真剣に怒っている私の心と裏腹に。
 どうやってわからせればいいんだろう・・・?せめて命にかかわること、ケガしそうなことの理解は早く身に付けさせたい。
 手や足、お尻をたたくようにした。あまり痛くないのか、へらへらと笑っている。いけないことをしたら「ごめんなさい」と言うことも教えているが、めったにちゃんと言えることはない。「しつけ」は難しい。

                           


●7ヶ月間を振り返って・・・
 「友達と遊ぶ時は順番を待って」「今は歌を歌って、手遊びの時間」「今は椅子に座る時間」という生活の区切りをきちんと解らせてあげないと、将来この子がかわいそうと思っていた。それを嫌がって、好き勝手させないと大泣き。私が抱きかかえて「待って」と言ったり、無理やり、押さえつけて椅子に座られていたことは辛かった。心の中では「ごめんね」と言っていた。
 椅子に座ると言う行為でさえ、「上手よ~、待てるよ、えらいな~」と耳元で言いながら、頭をなでてほめまくること3ヶ月・・・。う~ん、根気がいったなあ。(^^;)
 「育児は育自とも書く」と聞いたことがあるけれど、本当に私自身も強くなったし、気が長くもなった。(母の鍛錬にもなった)
 「言葉がけで理解が難しいなら体で習慣付けて覚えさせよう」と思ったので、毎日通ったことは、この子にはプラスでした。 ます、来たらくつを脱いで、くつをそろえて ⇒遊んで ⇒赤い椅子に座って ⇒名前を呼んでもらって返事して ⇒名札もらって ⇒帳面にシール貼って ⇒ぶらんこ ⇒トイレ・・・。これを毎日毎日、やっていたら、いやでも体に習慣づいてしょうがない。(^▽^)子どもも体がついつい、反応して動いてしまうのでは・・・?
 子どもにも反抗期もあるでしょうし、気分の優れない日もあるでしょう。言葉には出来ないものの「いいわけ」したいこともあるでしょう。今までは母親にも不安があった。けれど、いつもいつも、言うことをきく優等生でなくていい、イライラせず、「どんなことでも、8割出来たらOK!」とするか・・・と思うようになった。
 そして、一言でいいから「子どもの成長日記を書く」ということは、振り返って少しでも成長したことががわかるから、母親のイライラ、不安の解消の薬になります。この7ヶ月間、やることはやったぞ、まあ、あとはゆっくりゆっくり・・・。

 「のん気、根気、元気!」でいこう。(^0^)/ ~♪







ただいま流れている音楽は ♪明日の夢・未来の夢  かせだ音楽研究所 様



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